第39章 和也の気持ち(1)
~和也side~
舞台稽古を終えた俺は、自宅に戻ろうとしていた
和「はぁー…今日も疲れましたね…」
信号待ちをしている間に腕を伸ばしながら待っていた
そこに…
潤「おーい、和!」
和「潤くん」
買い出し帰りなのか、袋をいくつか持った潤くんと出くわした
潤「今帰りか?お疲れ」
和「潤くんこそ、買い出しご苦労様です。あ、荷物持ちますよ」
潤「悪いな。じゃあこっちの袋頼む」
そう言って渡されたのは、小さな袋一つだった
和「潤くん…これだけではなくて、そっちの大きい方持ちますよ」
潤「こっちは大丈夫だよ。お前も疲れてるんだから気にするな」
…本当に優しいんだから…
潤「舞台の方はどうなんだ?」
和「とりあえずは順調にいってます。あ、信号変わりましたよ」
信号が変わったので、潤くんと並んで歩いた
潤「そういえば、まだ和の舞台見たことないなー…」
和「ああ、そうでしたね。じゃあ、またチケット貰ってきますね」
潤「ああ…!和!!」
和「え?」
突然潤くんが驚いたような顔をしたので、何かあったのかと反対側に振り向くと、車が猛スピードで向かって来ていた
潤「和!危ない!!」
和「!?」
潤くんに身体を突き飛ばされ、俺は歩道に倒れ込んだ
その後、衝撃音と悲鳴が聞こえた
和「…痛っ…」
通行人①「大丈夫ですか!?」
和「あ…はい…大丈夫です…」
通行人②「おい!救急車!!」
…救急車…?そういえば…潤くんは…?
人が集まっている所を見ると、そこには…
和「じ…潤くん!!」
頭から血を流し、道路に倒れている潤くんがいた