第36章 雅紀の恋人?(3)
潤「…どうする?きっと彼女、また来ると思うよ」
雅「…俺、彼女の家に行ってくるよ」
和「え?」
雅「行って彼女の両親に付き合えない事と、今回みたいなお見合いはしないようにお願いしてくる」
智「…それが良いのかもしれないな…」
俺は翌日、美咲さんに連絡して彼女の家に行った
美「雅紀さん、ありがとうございます。今回、両親に会って頂けるなんて思いませんでした」
彼女は昨日と売って変わって、笑顔で本当に嬉しそうにしていた
美「こちらです。お父様、お母様。失礼します」
案内されて入った部屋には、この間見合いの時会った人がいた
美咲父「やぁ雅紀くん…だったかな?よく来てくれた。先日はすまなかった」
雅「いえ…こちらこそお騒がせして…」
美咲母「どうぞ、お掛けください」
雅「…いえ、今日はお話したい事があってお伺いしました」
美咲父「なんだね?交際の件なら認めると…」
雅「いえ…お断りしにきました」
美咲父「何だと!?」
美「雅紀さん!?」
雅「すみません…実は俺、美咲さんに頼まれて恋人のフリをしていただけなんです…俺が好きな人は別にいます…」
美咲さんも両親も驚いた顔をしていた…
雅「何故こんな事したのか…美咲さんはお見合いを断りたかったからなんです。涙ながらの訴えに俺達は破談させることにしたんです」
美咲父「俺達?」
雅「すみません…見合い場所に現れた女性、俺の兄弟です」
美咲父「なっ!?」
雅「美咲さんを責めないで下さい。彼女の気持ちも考えてあげて下さい。恋愛を自由にさせてあげてもらえませんか?」
美咲父「わかったふうな事言うな!出ていけ!!二度と来るな!!」
美「お父様!!」
雅「…失礼します」
美「雅紀さん待って…!!」
俺はそのまま美咲さんの家を後にした…
でも、その事であんな事が起こるなんて、この時の俺は考えもしなかった…