第33章 偽装親子(6)
幹「そこの松本くんが和也くんがいなくなったって探してたからな…お前香住ちゃんにも執着してたから、もしかしてと思ったんだ…昔からここがお前のお気に入りだったし…」
新「ちっ…」
幹「そんな事より…今聞いたが、お前T県で香住ちゃんを車に乗せて、何処かに行ったらしいな…香住ちゃんをどうした?」
ービクッー
潤「和?」
俺は静かだけど、怒りを含んだ幹矢さんの言葉に恐怖を感じた
幹「言え!新!!」
新「…騒がれたから、思わず首を絞めて殺した…死体はT県の山中に埋めた…」
潤「な…!?」
・・・やっぱり…香住さん…
幹「新…キサマーーー!!」
ーバキッー
新「ぐっ!」
幹矢さんはその後も何発も新さんを殴りつけた
潤「おい!もうよせ!!」
幹「止めるな!ぶっ殺してやる!!」
新「あぐっ…み、幹矢…やめ…」
和「止めて下さい!幹矢さん!!」
俺は幹矢さんを止めるため、幹矢さんの身体に抱きついた
和「こんな事しても香住さんは喜びません!…香住さんは…戻って来ません…」
幹「香…住…」
幹矢さんはその場に膝をついて肩を落とした
幹「香住…香住ーーー!!」
地下室の中で幹矢さんの悲しい叫び声が響いた…
その後、智兄さんが岡田くんに連絡をしていたらしく、警察官が数人来て新さんを連れていった
数日後、新さんの供述通りの場所から白骨死体が発見され、歯形等から香住さんであると断定された…
俺の偽装親子の依頼は最悪の結果で終了した…