第30章 偽装親子(4)
~翔side~
翔「…ん…ここは…?」
眼を覚ますと知らない部屋にいた
そういえば、後ろからいきなり薬のような物を嗅がされて…
新「眼…覚めた?」
翔「誰!?」
声をかけられた方を見ると、さっき応接間で見かけた人が立っていた
翔「…あなたは?」
新「…俺は別に遺産とか、伯父さんの事とか興味ないから面倒くさいって思ってたけど、あんたみたいな上玉が手に入るとかラッキーだったな」
そう言いながらその男は、俺が着ていたワイシャツを破り捨てボタンが飛び散った
翔「や!?やめろっ!!」
新「へぇー…綺麗な肌だな…こいつは良い…」
そいつは厭らしい手つきで俺の身体を触りだした
翔「や…あんっ!…な…なに…?」
今…触られただけなのに…?身体が…熱い…
新「…効いてきたな…」
翔「…ぁ…ど…どういう…こと…?」
新「あんたが寝てる間に媚薬を飲ませたんだ。どうだ?身体が熱いだろ?」
媚…薬?
そいつは俺の身体を触りながら、首筋から下に舐めながらおりて胸に吸い付いてきた
翔「ああっ!やっ…」
たったそれだけで、ビクンと大きく身体がはねた
新「いいぜ…楽しませてくれよ」
やだ…雅紀…雅紀ーーー!!
ーバタン!!ー
雅「翔ちゃん!!」
新「な!?」
え…?ま…雅紀?
雅「翔ちゃんから離れろ!!」
新「ぐっ!」
雅紀は男に飛びかかり、殴り付けた
雅「翔ちゃん大丈夫!?」
翔「雅紀…何で…ここに?」
雅「何度も翔ちゃんの携帯に電話したんだけど、出ないから気になってきてみたんだ。そしたら潤が、翔ちゃんがいなくなったって探してたから…」
そう言いながら雅紀は俺の身体を起こそうとしたけど…
翔「あんっ!」
雅「え!?し、翔ちゃん?」
翔「…雅紀…俺、あいつに…薬飲まされて…身体が…熱い…」
雅紀は一瞬驚いた顔をしたけど俺を抱えて
雅「帰ろう翔ちゃん。俺に任せて」
翔「雅紀…」
雅紀は潤に帰る事をLINEで伝えて屋敷を後にした