第22章 本当の家族(2)
~和side~
和「おはようございます」
潤「あ、和。おはよう…どうした?顔色悪いけど…具合でも悪いか?」
和「…何でもありませんよ。心配してくれてありがとうございます。潤くん」
昨日、ヤスさんの事で翔兄さんに確認しておこうと思い部屋まで行った…
雅紀兄さんと翔兄さんの関係は解っていたけど、目の当たりにすると流石に動揺してしまい、昨夜はほとんど眠れなかった…
智「…ず…なり…おーい和也!」
和「え!?あ、何ですか?智兄さん」
智「いや、何か珍しくボーっとしてたから声かけたんだけど、大丈夫か?」
和「はい、大丈夫…」
雅「おはよー」
雅紀…兄さん…
雅「ん?どうしたの?」
智「いや、何か和也の様子が変だったからさ」
雅「え?和どうしたの!?どっか悪いのか!?」
和「何でもありませんよ…」
俺はこれ以上雅紀兄さんの顔を見れなかった
さ「パパおはよー」
智「おーさくら、おはよー」
さ「…あれ?翔ママは?」
潤「…そういえば、翔兄さん今日は珍しく遅いな」
…起きれる訳ない…よな…昨夜あんなに雅紀兄さんと激しく抱き合ってたんだから…
さ「さくら起こしてきてあげる!」
雅「さ、さくらちゃん!翔ママね、さっき俺が起こしに行ったらもう少し寝てたいって言ってたから、後で起こしに行こう!ね!」
さ「…うん」
あんな狼狽える雅紀兄さんなんて見ていたくなかった…
和「…行ってきます」
潤「え?もう行くのか?」
雅「和、お前本当に大丈夫か?何か顔色が…」
そう言って雅紀兄さんの手が俺の額に伸びてきた…
嫌だ!翔兄さんを抱いた手で触らないで!!
和「大丈夫って言ってるでしょ!?触らないで!!」
俺は思わず雅紀兄さんの手を払いのけた
雅「和…也…」
和「行ってきます!!」
俺はそのまま家を飛び出していた