第18章 パパと呼ばないで!?(5)
あれ以来、岡っちを警戒してか姿を見なくなったけど、何かあってからでは遅いから用心のため喫茶店は暫く臨時休業にして、和也にも雅紀が常についていた
潤「智兄さん、岡田さんから何か連絡あった?」
智「いや、まだない」
岡っちも忙しいからな…俺らばかりに構っていられないだろうしな…
さ「ねぇパパ、お外に遊びに行きたいー」
智「さくら、だめだよ。まだもうちょっと我慢して」
さ「いつまで?」
智「うーん…」
そんな事言われても、俺もわかんねーしな…そんな俺を見かねた潤が
潤「さくらちゃん、おやつ何が食べたい?」
さ「ホットケーキ!」
潤「よし!じゃあ一緒に作ろっか」
さ「うん!翔ママも一緒に作ろ?」
翔「お!良い…」
潤「さくらちゃん、翔ママは忙しいから二人で作ろうね」
さ「…うん」
ナイスだ潤!
翔「…俺、別に忙しくないけどな…」
・・・翔くんってこういう所でも無自覚だな…何でキッチンに入りたがるんだろう…潤もかわいそうに
翔「そういえば智くん、俺この間ちょっと気になった事があるんだけど」
智「気になる事?」
翔「さくらちゃんの母親なんだけど、あの二人組が借金取りだとすると、あいつらのそばに母親はいないって事だよね?」
智「ここにきたって事はそうだよな…」
翔「上手く逃げられたのなら良いんだけど…最悪の場合…」
それって…つまり…死…?
翔「考えたくはないけど、その可能性はあるよね…」
まさか…そんな…
翔「ごめん、智くん…ただ可能性としてって事でいっただけだから…ただその場合、ちょっとわからない事があるんだ」
智「え?」
翔「何故ここに来たかって事。まだ子供のさくらちゃんに返済なんか出来るわけないでしょ?」
智「…そう言われれば…」
翔「それがわからないから、逆に怖いんだ…智くん、さくらちゃんを絶対に一人にしちゃいけないと思う…」
智「うん」
翔くんの言った事が気になって、俺は頭の中がぐちゃぐちゃだった…