第17章 パパと呼ばないで!?(4)
俺はさくらちゃんの部屋に静かに入り、様子を伺うと薬が効いているのか眠っていたけど、呼吸はまだ少し苦しそうだった
翔「…熱もまだ高いな…」
額に冷却シートを貼ってたけど、温かくなってたから新しいものにはり替えた
その時、うなされながら何か言っている様だった
翔「…え、何?」
さ「…マ…ママ…」
微かに母親を呼んで泣いていた…
さ「…ママ…ママ…会いたいよ…」
翔「さくらちゃん…」
さ「一人にしないで…ママ…」
俺は思わずさくらちゃんの手を握り頭を撫で、落ち着かせようとした
翔「大丈夫…一人にしないから…大丈夫だよ…」
さ「ママ…」
暫くすると落ち着いたのか、泣き止んで眠ったようだった
翔「…あれ?」
手を離そうと思って動かすと、いつの間にか俺の手を握って離れなかった
翔「…ま、いっか」
俺はさくらちゃんがそれで落ち着くならと、そのままにしておく事にした
翔「おやすみ…さくらちゃん」
暫くさくらちゃんの頭を撫でながら様子を見ていたけど、外が少し明るくなりだした頃俺もうとうととしていた…