第1章 セバスチャン夢:短編
『悲しいけど諦めよう!』
嫌われるぐらいなら、何にもなくていい!
そう、自分に言い聞かせて仕事再開です!
その翌日から、私はセバスチャンさんへの愛の告白をスッパリ止めました!
うん、これでいいんだ!
それから5日ほどが経ち、お馴染みの朝の風景。
「では、フィニは植木の植え替え」
「はい!」
「メイリンは、玄関ホールの掃除」
「はいですだ!」
「バルドは昼食の下ごしらえ」
「任せとけ!」
「タナカさんは……ゆっくりしててください」
「ほっほっほ」
「で、名無しさんですが…」
『はい!』
いつもと同じ朝。
セバスチャンさんが皆へ仕事の割り振りをする。
今日は階段か?廊下か?
難易度の高い窓の掃除か?
あれこれ考えながらセバスチャンさんの言葉を待っていると
「とりあえず、私と一緒に来てください」
『へっ?あ、はい…わかりました?』
予想外の言葉。
セバスチャンさんが手を叩くと、皆与えられた仕事を開始する。