第5章 Eu me apaixonei
昼休み。
給料日後に決まって訪れるワンランク上の定食屋を俺達は訪れた。
雅紀「いいの?本当に…」
「いいっていいって。昨日のお詫びと御礼」
雅紀「じゃあ…ゴチになります!」
「いいえ」
笑いながら俺は…1番豪華な定食を大盛りで注文する。
雅紀「うわぁすげえ。いただきます♪」
「いただきます」
雅紀「うまっ!あ~最高」
「ははっ」
美味しそうにがっつく雅紀を見ながら俺も生姜焼き定食を食べた。
雅紀「それにしてもさ…どんだけ飲んだんだよ。それだけ酷い二日酔いってさ。元々翔ちゃんお酒に強いのに…」
「うん…ビールと…お酒も少し飲んでたみたい」
雅紀「覚えてないの?」
「………潤が片付けてくれて。本当に情けないよな」
雅紀「潤くんが…」
雅紀が少し…頬を赤らめたのを俺は気付かなかった。
「でも…雅紀が来てくれてよかったよ。気まずかったのが…少し打ち解けれた気がしたから。本当に…ありがとう」
雅紀「そんな事気にしないで。必要なら…また遊びに行くから」
「ありがと」
雅紀「………翔ちゃん」
「ん?」
ふと、雅紀の箸が止まる。
雅紀「あのさ…潤くんとさ…」
「ん?」
雅紀「昨日送って貰った時さ…気が合って…今度飲みに行く約束したんだけど…よかったかな」
「………そう、なのか?」
雅紀「うん…。何か気さくで話しやすくて」
「そっか。仲良くしてくれたら俺も嬉しい。雅紀がきっかけで俺と潤もそうなれたらいいと思ってるから」
雅紀「そっか…。ありがとう翔ちゃん」
雅紀は…凄く嬉しそうに笑った。
その心の奥底に芽生えた気持ちがあるなんて…この時は思ってもみなかった。