第8章 Terminar
「う、ん…」
目が覚めると、もう既に智くんの姿は消えていた。
散々繋がり、交わった後、そのまま眠ってしまっていたらしく、外は明るい。
ゆっくりと身体を起こし、ベッドに腰掛けると身体を気だるさが襲う。
「仕事行きたくねぇ…」
呟きながらスマホを取ると、智くんからメッセージが送られてきていた。
智『ごめん今日は帰る。嫁からまだ帰らないのかって電話がきた。また必ず連絡するから』
「そっか…」
『昨日はありがとう』
それだけ送ると、俺は立ち上がり、バスルームへと入った。
熱いお湯に頭から打たれながら、潤の事を思い出す。
ここで潤を抱いたあの日の事を。
艶かしい潤の身体。
熱い潤の中。
「潤…」
『はぁっっ、あぅっっ、あっっ』
『やっっ、深いっっ…だ、めっっ…』
あの声を、俺の他の誰かに聞かせたのか。
俺より…もっと前に。
「じゅ、ん…」
潤の中の感触を思い出しながら、塊に手を伸ばす。
「潤…はぁ…」
ゆっくりとスライドさせながら思い出す。
熱くて俺に絡み付いてきた…潤の肉壁。
「はぁっ、あ…潤っっ…」
シャワーの音に混じる先走りの音。
手に絡み付かせながら強く扱いた。
「あ、あっっ…潤…!」
身体を震わせながら、壁に白濁を吐き出した。