第2章 八王子睦と大学生彼女
「はい、赤山くんも、しっかり水分とって!」
しっかりしてて俺よりももっとお母さん気質の凉子さん。
付き合ってる俺から言わせてもらうと、それはもうめちゃめちゃ可愛い。
弟と遊んでる姿なんか母性溢れまくってるし。
そんな凉子さんは去年も今年もよく、練習に顔を出してくれる。
「うめのちゃん、これ持ってっちゃうね。」
「凉子せんぱぁい。ありがとうございます!」
うめのも手伝ってくれる人ができて、喜んでるし何より懐いている。
「はぁい、苗鹿くん、さぼらなーい。住吉くんも紅白戦前にストレッチしておく!」
「「は〜い」」
直接接点のなかった1,2年生も満更でもない風だが。
「うめのちゃん、紅白戦のうちにこいつら洗っちゃうけど他にある?」
「大丈夫です!むしろ私が洗いますよ!」
「なにいってんの!うめのちゃんはちゃんとみんなのこと見てないとでしょ?マネジはみんなのこと把握して、サポートしてあげるのよ。」
「凉子せんぱぁぁい」
マネジとしての仕事に気を使う凉子さんとうめのの仲睦まじい姿にみんなでほっこりしている中、俺の気持ちとしてはあんまりほっこりでもなかった。