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ラグビー男子と◯◯な彼女

第1章 祇園健次と年上の彼女


あいつはあいつは可愛い年下の男の子

可愛い・・・一生懸命な姿は可愛いけどね。
ラグビーをやってる姿は一生懸命。
いつも放課後にラグビー場に駆け込む彼を見ていた。

「おーいウド!!早く来い!タックルさせろー!」

三年生の教室にいても聞こえる彼の声を聞きながら
今日も元気、なんてのほほんとしてみる。
ちょっと窓から外を見て彼の姿を目で追ってみるけど
彼は全く気づかない。

そりゃそうか。
ラグビーに夢中だもんね。
ちょっとさみしいけど
その一生懸命な姿を好きになったの。

日直の仕事である日誌を書きながらどこか視界の端で祇園くんの姿を追う。

ラグビー部の人はちょっと怖いけど
去年や一昨年とは違ってみんな一生懸命。
彼もそのひとりだから素敵に見えるのかな。

ひと段落すると少し窓の桟に体を預けてグラウンドを見る。

ふと彼がこちらを見た。
目があった。
彼は少し驚いたように私を見つめた。
そして両手を大きくあげて振った。

「凉子センパーイ!!」

彼の眩しいほどの笑顔。
部活が始まったばかりだというのにもうドロドロの練習着。
膝を泥まみれにしながら
手を振った。
その姿は隣に立っている石清水くんより大きく見えた。

早く日誌を出して応援に行こう。
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