【HQ】脳内妄想‐sharing.・繋がる縁の円‐【R18】
第6章 食うか、食われるか(木葉秋紀/sharing.)
触れては離れるキスを繰り返しながら、シャツの中に入った手が背中に回る。
迷う事なく、肌を伝った指先がブラのホックを外した。
浮いた下着ごと、シャツが捲られて露になる胸元。
少し離れた木葉さんの視線が、そこに向かっているのが分かる。
「熊野、肌白いよな。痕、付きやすそう。」
企むような、口の端が上がった笑顔が見えて。
それが、胸元に落ちてきた。
「…んっ!」
唇が触れる、柔らかい感触が、くすぐったいような変な感覚で、思わず声が漏れて身体を捩った。
だけど、すぐにチクりとした痛みを走って身体が強張る。
「悪い。痛かった?」
ちゅっ、と音を立てて皮膚から離れた唇の形は変わらず笑んでいて、少しも悪びれていなかった。
「俺のシルシ、付いたな。」
指先が触れたのは、先程痛みを感じた部分。
目を向けると、紅い内出血の痕。
「…もっと、付けて下さい。」
キスマークを眺める嬉しそうな顔を見ていると、自分まで嬉しくなった。
これは、木葉さんのものである証拠。
消えてしまわないように、無くならないように。
沢山の、痕を欲しがった。
応えるように、胸に何度も吸い付いては離れる。
その度に感じる痛みが、とてつもなく甘くて、身体中に痺れが広がっていった。