【HQ】脳内妄想‐sharing.・繋がる縁の円‐【R18】
第5章 私の彼は意地が悪い(月島蛍/sharing.)
押し倒されて、はだけるバスローブ。
晒された胸を、月島くんの大きな手が包む。
突然の事過ぎて、興奮すらしていない身体は、ただ触れられているのが分かるだけ。
性的な意味で、感じたりしている訳じゃないから、どう反応すれば良いか分からなくて、月島くんの顔を見詰めた。
ゆっくりと、近付いてくる顔。
軽く唇を触れ合わせて、すぐに離れる。
「…嫌なら、止めるけど?」
私が拒否をしないと確信している意地の悪い笑顔が見えた。
思い通りに動いてやるのが悔しくて顔を逸らすと、胸から手が離ていく。
「そんなに嫌なんだ?じゃ、止めてあげるよ。」
笑顔はそのままで、私の隣に横になった。
望みは、私から求める事。
分かっているけど、それをすると負けた気がして嫌で。
だからって、何もしないまま夜を明かして東京に帰るのはもっと嫌で。
「…シて。」
「何を?」
悩んでから、開いた口。
こんな言い方じゃ、意地悪な彼が簡単に動いてくれる訳がないのも分かっている。
「セックス、シて。」
「君に、恥じらいってものはないの?」
直球で言葉にしたら、いくらなんでも分かるだろうと思ったのに、今度は呆れられてしまった。
でも、恥じらえとか私には出来ない事である。
こっち関係は、普通じゃない感覚の私に求められても困って。
「…月島くん、恥じらう女性らしい方が良いなら、私には無理。他にいって。」
つい、口から思ってもいない言葉が出ていた。