【HQ】脳内妄想‐sharing.・繋がる縁の円‐【R18】
第4章 lostvirgin(黒尾鉄朗/episode0)
クロと付き合う事になってから、キスは何回もしている。
でも、その先はシようとしない。
多分、私が処女である事を知っているから、私のペースに合わせようとしてくれてる。
こっちとしては、彼氏が出来たとなれば、そういうコトもあって当然だと思っていて、覚悟は決まっていた。
だから毎晩、お風呂の時には無駄毛のケアから、お肌の調子まで確認して、備えているし。
クロのバイトが無い日は遅くまで一緒居たいってアピールしてるのに…。
何もシてくれないから、ちょっと、悔しい。
そりゃ、どんだけ寄せても谷間なんて夢のまた夢レベルの平ら胸。
肉付きが悪いどころか、完全に骨と皮みたいなガリガリ体型。
興奮も出来ないでしょうけども。
私のハジメテはクロがいいから、触れて欲しい。
だから、今夜こそ決めて貰おうと、風呂上がりに部屋まで行った。
扉の前まで来て、緊張する。
どんな顔をして誘えば良いんだろう。
顔、見てられるかな。
逸らしたりしたら、怖がってると勘違いされてシて貰えないかも。
色々考えてしまって、ノックしようと上げた手が震えてきた。
「…わっ!」
「ひゃあっ!」
突然、後ろから大きな声が聞こえて肩が跳ねる。
声の主は勿論…。
「…クロ。」
この人である。
まぁ、別の人がこの家の中に居たら困るけど。
驚いた事で緊張が解けて、ちゃんと顔を見れた。