【HQ】脳内妄想‐sharing.・繋がる縁の円‐【R18】
第3章 果てない執着(赤葦京治/sharing.)
余計な事に頭の容量を使わなくなったから、その分の感度が増していく。
「…ん、んぅっ!」
胸の先端を指先で弄ばれ続けただけで、軽く達してしまって、更に思考はぼやけて。
息苦しいのもあって、頭がクラクラとしてきた。
「…りら。」
飛んでしまいそうな意識を呼び戻す声。
その次には、ちゅっ、とリップ音が聞こえる。
胸に、痕を残さないように何度もキスをされて、さっき達した余韻もあって身体が震えていた。
「りら…。」
何度も、何度も。
肌に触れては、離れる唇。
その合間に、苦し気に何回も名前を呼ばれて、望みが何か分かってしまった。
確かに、狂気的な愛情は欲しいけど、苦しませたい訳じゃない。
辛いセックスなんか、シて欲しくない。
口の中にあった布の塊を舌で押し出して。
「…けー、じ。」
彼の望みを叶えたくて、言葉を吐き出した。
敬称や、敬語は壁だから。
深い仲になるなら、呼び捨てで、タメ口で。
普段の生活をしている時ならまだしも、最中に壁を作ったから口を塞がれたんだ、きっと。
それが、今まで何年も積み重ねてきた私達の関係からくる、癖であっても許せなかったんだろう。
これが、多分この人の望み。
私の身体の自由を奪った理由。
「りら。有難う。」
望みが叶った事を表すように、安心した顔で京治が笑った。