【HQ】脳内妄想‐sharing.・繋がる縁の円‐【R18】
第3章 果てない執着(赤葦京治/sharing.)
この人のものになりたい。
そう、思っているのは事実で。
男が怖いとか、そんなものはないから、沢山触れて欲しいのに。
どこか、遠慮しているのが分かる。
シャツの中に手を入れて、直接肌に触れているのにお腹の辺りを撫で回しているだけだし。
私の反応を見るように視線はずっと顔に向いていた。
くすぐったいくらいで、感じているには程遠い状態だけど、声くらい出した方が良いのだろうか。
「…考え事でもしてるの?」
ピタりと手が止まって、声が落ちてくる。
首を振ってみたけど、嘘であるのは分かってしまったようで、胸まで手が上がってきて先端を摘んだ。
しかも、かなりの力で。
「…いっ!」
思わず、口から悲鳴めいた声が出る。
「俺に、嘘が通用すると思ってる?こういう時は、他の事を考えるの止めて。」
「…あ、赤葦さんの事しか…考えて、ません。」
通用しないのは分かっていたから、嘘は吐いていない。
感じたフリをしたら、赤葦さんが喜んでくれるか、考えていたのだから間違いじゃない。
それなのに、指先の力が強まって、更なる痛みに眉を寄せた。
「あか、あしさん…。離して、下さい。」
本当に痛くて、止めて欲しいと訴えるように視線を向ける。
赤葦さんの目は、何故か怒っているように見えた。