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フレンチの料理人のお気に入り【四宮】

第3章 極星寮


〜創真side〜



それからはもう騒ぎに騒ぎまくった。


お米のジュースを大量に飲んだり、伊武崎が出してくれたジャーキーを食べたり。

一色先輩の気づいたら裸エプロンイリュージョンも見た。



だが、もうかなり夜遅いこともあり、ほとんどの寮生は寝落ちしてしまった。


そんな中起きているのは俺と一色先輩と、そして九条だけだった。






「みんな寝ちゃったね」

「そうだね、まあ高等部上がってから初日の授業だからいつもより疲れたのかもしれない。君は大丈夫なのかい、九条くん」

「私は大丈夫ですよー、一色先輩。幸平くんこそ大丈夫?今日初めて遠月で授業受けたわけだし」

「俺も大丈夫だ、まあ色々とあった一日だったけどな」

「あはは、そうだね」



九条が笑う。

それはごくごく普通の笑顔だった。




(今日の授業の後に話した時、途中で一気に雰囲気変わったからなぁ。よくわからないな、こいつも)


そんなことを考えていた。





「本当に楽しい夜だね。改めて歓迎するよ、創真くん」

「いや、こちらこそっすわ」

「お互い様だよ。ようこそ極星寮へ」


俺はようやく静かになった部屋で、もう一度『よろしくお願いします』と言った。




「もう料理が尽きたね。サワラの切り身があるんだ。僕が何か作ろう」

「その格好のまま作るんですね……」

「幸平くん、今更それくらいで引いてちゃ身が持たないよ」


九条がクスクス笑う。
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