第39章 〜39~
「……私ばっかり緊張して……私ばっかりドキドキして……」
「……私も優鞠と同じこと思ってた……」
「……ほんと?」
「うん。一緒に居る時間が増える度に色んな顔知ってさ……その度に嬉しくなったり、触れられてドキドキしたり……」
「…………」
「……それなのに……政宗は余裕そうで……腹立つとは違うんだけど……私ばっかり余裕なくて馬鹿みたいな気がして……」
「すごいわかる……」
「だよね……」
2人見つめあって頷き合う。
優鞠と同じような悩みを抱えていることが嬉しくなった。
「なんであんな余裕なんだろ……」
「ドキドキしてる……とは思うけど……」
「ね。あのドキドキに慣れる気がしない……」
「そうだね……」
「慣れないと……この先大変だぞって言われた……」
「……この先って……」
「いや、私だってまだ……口付けしかしてない……あ……」
「……ふふ、まだ聞いてないけど?」
「……もう……」
今度は私がため息をついた。
すると私を見て優鞠が笑い出した。