第39章 〜39~
「……で?」
「…………」
私がそう聞くと、優鞠はお茶を一口飲んで咳払いをした。
「……家康と……恋仲になりました」
「……ふふ、おめでとう」
「全てお見通しですって顔やめて」
「だって。そうなるだろうなって思ってたもん」
恥ずしそうに頬を染める優鞠が可愛らしくて、私は微笑みながらお茶を飲んだ。
「秀吉様も……時間貰ってちゃんと話せたの。おかげですっきりした。家康ともこれで向き合える。」
「そう……よかった。」
「家康に……言ってくれたんだってね。」
「あー、うん。余計なお世話かなって思ったんだけど……あのままじゃ中途半端で優鞠がいくらけじめつけても先に進まないかなって。ごめんね?」
「謝ることないよ……ありがとう……」
「うん。良かった。」
「……緊張……した……」
「ん?」
「あんな風に緊張したの……人生初めてだよ……」
「…………(何したんだろ……)」
急に黙り込んだ私に気づいて、優鞠は慌てて言った。
「べ、別に変なことしてないから……!!」
「……私まだ何も言ってないよ?」
「………………」
墓穴を掘ったという顔で優鞠は私を見てため息をついた。