第23章 〜23〜
秀吉さんにその後も色んな仕事を案内してもらった。
けれどどこも男の仕事という雰囲気があって、皆いい人なのは分かっているがそこに自分が溶け込むのは不自然に思えた。
(なんかなー。料理人だった頃も周りは男ばっかだったけど、そういう雰囲気とも違うんだよなぁ……)
「まあ、ざっとこんなところか」
「うん、ありがとう」
「で?どうだ?なんか気になる所はあったか?」
「うーん、そうだね……秀吉さんには悪いけど、秀吉さんに案内してもらった仕事の中で私が出来そうなのは書物の整理と文の配達くらいかな……」
「俺もそんな気はしてたな」
「え、うそ」
「まあ、実際働かなくても色んな所に顔出せばこの城に仕えてる奴らとも顔見知りになれるだろうと思ってな」
「……ありがとう」
「どういたしまして」
「じゃあ女中って事でいいのか?」
「うーん、そうだね……それが1番向いてるかも」
「そうか、じゃあ……」
秀吉さんがそう言いかけると、女中さんが話しかけてきた。