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イケメン戦国〜未来を夢見る〜

第22章 〜22〜







「そろそろ戻るか。部屋まで送る。」

「うん。ありがと。」



2人は肩を並べて城へと入っていった。







部屋の前に着くと、政宗の手が自然に離れた。
不意に寂しい、と思った瞬間抱きしめられた。



「ほんとは帰したくねぇ」

「……え?」

「このまま俺の御殿に連れて帰りたい」

「…………(それって…………)」

「ふ、そんな困った顔するな。」

「困ってなんかないよ……」

「まあ、いずれな。今日はお前と恋仲になれた事で充分だ」

「うん……」



私は政宗の広い背中に腕を回しながら小さく呟いた。



「私だって……帰りたくない……」

「……」

「でも、今日の今日じゃ……流石に恥ずかしい……」

「いつならいいんだ?」

「……そんなの分かんない」

「俺はお預けくらいっぱなしか?」

「……とにかく今日は!」

「はいはい」



政宗は柔らかく笑いながら頭を撫でた。



「明日は予定あるのか?」

「明日は……職場見学するの」

「職場見学?なんだそれ」

「私がこの城で出来る仕事探すの。秀吉さんか優鞠に案内してもらおうと思って……」

「そうか。いい仕事が見つかるといいな」

「うん……!」

「じゃあ、夜は俺のために空けておけよ」

「夜?」

「ああ、今日買った食材で飯作ってくれ」

「あ、うん。わかった。」

「楽しみにしてる」

「あんまり期待しないで?緊張する……」

「お前が作るものならなんでもいい」

「……なるべく美味しいもの作る……」

「ふ、期待してる」

「政宗……今日はありがとね。楽しかった」

「ああ、俺も楽しかった」




政宗はそう言うと、私に口付けした。
今日交わした口付けの中で1番長く、そして1番甘かった。




「……じゃあ、また明日な」

「うん……おやすみ」



(やばい……どうしよう……幸せすぎる……)



政宗が立ち去るのが見えなくなるまで見届けると私は部屋に入った。



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