第21章 〜21〜
「いくらに止められても、俺は信長様の一声で先陣切って敵軍に向かってく」
「うん……」
「無事にお前の元へ帰りたい気持ちも強くなる。でも、その一方で万が一俺が死んだら、残してしまうお前が不憫でならない」
「……それはそうだけど」
「…………」
「そんな事言っても……人間生きてればいつかは死ぬものでしょ?私だって明日いきなり死んじゃうかもしれない。そんな『もしも』のせいで政宗に気持ち伝えられないなんてやだよ……」
「……?」
「私も政宗が……好きだよ……」
「…………」
政宗は悲しい顔で私を見つめた。