第7章 告白大作戦!
その後も、木葉さん達は順調に勝ち進んでいく。
黒尾さん、木兎さんの方も、休憩の合間に連絡をくれたから、勝ち進んでいる事は分かっていた。
そして、準決勝の時。
運が良いのか、木葉さん赤葦さんチームと、黒尾さん木兎さんチームは、ここでも当たらなかった。
2組とも勝てば、決勝で当たるなんて、ある意味奇跡だ。
だけど、準決勝の試合は同時に始めるそうで、残っている4チームが集まっている。
その中に、木兎さんが居るの事に気付いただろうかおるさんが、目を何回も瞬かせていた。
今から逃げられてしまうと困るから腕を掴む。
その意図は分かったようで、かおるさんが笑った。
「逃げないよ。私、決めたの。ちゃんと、木兎と話そうって。伝えるだけ、もう一度伝える。言いたい事、言うだけ言って、フラれても、後悔しないって。」
強い意思を感じる顔。
素直に、この人を凄いと思った。
安心して、掴んだ手を離す。
「…ね、りらちゃん。コート、向こうみたいだから私は木兎の応援してくるね。
少しでも、木兎の事を見ていたい。」
清々しいくらいの笑顔で、隣のコートの方へと去っていくかおるさん。
その姿を見て、赤葦さんと話しながら、すっきりした顔をしていた理由が分かった。