第7章 告白大作戦!
赤葦さんは、何か考えるように一旦口を閉じて。
「じゃあ、木葉さんと再会する前に俺がりらに告白してたら、付き合ってくれた?」
「いいえ。」
「ソコ、即答すんな。赤葦が可哀想だろ。」
「りらを奪ったアンタにだけは言われたくないです。」
「奪ってねーよ。熊野が俺を選んだんだから。」
「黙って下さい。」
質問を変えてくれたから答えたけど、木葉さんが突っ込んで話が逸れそうになる。
赤葦さんが木葉さんを威嚇してから、話を戻すように私を見詰めてきた。
「…じゃあ、2番目だって分かってる。1番にしてくれなくて良いから、考えて。…だったら?」
「…考えます。」
「そう。」
赤葦さんは笑っている。
私が、狙い通りの答えを出したからだろう。
「それで、真剣に俺の事を考えてくれている最中に、木葉さんに会うチャンスが巡ってきたら?」
私だったら、で答えて良いのなら。
「…会います。会って、気持ちに決着をつけてから、赤葦さんに対する答えを出します。」
これが、私の答え。
「そういう事、だよ。」
頷かれても、私には意味が分からない。
「あー…成程。…熊野、再会、を、告白の返事。会うチャンス、を、返事を聞くチャンス。置き換えてみろ。」
隣の木葉さんは分かったようで、ヒントをくれた。
そこで、やっと赤葦さんが何を思って告白をしたのか理解する。
「…でもさ、木兎の返事も聞かずにお前を選ぶ女だったらどうすんだよ?」
木葉さんから出たのは、当然の疑問だった。