第7章 告白大作戦!
最近は、分かりやすいくらいの好意をかおるさんに向けていた木兎さん。
それでもかおるさんは、私をまだ好きなのだと勘違いしている。
だから、きっと。
「木兎さんの事、信じないから。」
何を言っても、今は無駄。
追い掛けたり、強引な事をしても、疑う気持ちばかり膨れ上がる。
色々考えてはいたけど、口からは要点だけが出て。
木兎さんは、しょぼくれたのか黙ってしまう。
電話が繋がったまま、沈黙の時間が数分。
「…な、なぁ。何で、信じねぇんだよ?あの人、どう見ても木兎の事…。」
しょぼくれさせたまま、放置をすると後が面倒臭いと分かって、なんとか話を続けようとする木葉さんの声。
「だから、です。」
こればかりは、説明しないと終わりそうにない。
「好きだから、信じない。信じて、後で傷付くの、嫌だから、初めから信じない。
かおるさん、木兎さんが好きなのは私だと、勘違いしてます。付き合えても、本命じゃないから、終わりがある、と。」
『…なぁ、その勘違い…どーやったら正せんだ?』
やっと、木兎さんが喋ってくれた。
思っていたより、落ち込んではいないようで安心する。
私が思う正解は、もしかしたら不正解かもしれない。
結果的に木兎さんもかおるさんも傷付けるかもしれない。
「待って、下さい。ただ、待って。」
それでも、私の中で正しいと思っていた事を口にした。