第23章 期間限定sharing.
‐木葉side‐
りらが木兎達と再同居し始めた頃、頻繁に泊まりに来てた理由は、居心地が良すぎて離れがたくなるから、自分から距離を取る。
その為に俺のトコに来てただけだった。
皆と居る時間を大切にするって決めてからは、あんま俺との時間を取ってくんなくなったし、
こっちから連絡しても電話に出ない時もあった。
それが1回2回と増えていっても、皆を大切にするアイツを理解してる、物分かりのイイ彼氏を演じてた。
だから、独立する為に店を辞める事も、
一旦は実家に戻ってそれを進める事も、
重くなりそうで言えなかったし、
引っ越しとかでバタバタしてたって言い訳出来るから、って、連絡自体もしなくなった。
パパッと1人で全て終わらせて、事後報告して、荷物だけ取りに来させればいいとか思ってたんだが…
引っ越し作業を進めてきた、約1ヶ月。
分かっちゃいたが、アイツからの連絡、ナシ。
自分から連絡しなきゃ、アイツと繋がっていられない現実を目の当たりにして。
このまま、俺が何も動かなかったら自然消滅すんじゃね?
いや、もうしてんのか?
とか、考え出したら止まんなくなって、
取りに来させるつもりの荷物は、送ってしまう事にした。
これでも連絡無かったら、マジで終わり。
その覚悟も決まらず、退去ギリギリまで荷物は置いておくつもりだった。
…ん、だが、
取りに行った時には、それは消えていた。