第22章 2人だけで
赤葦さんとみつの結婚式が終わり、東京に戻ってきた私達。
当たり前のように繰り返される日常。
すぐに時期は年末に突入して、飲食関係…しかも居酒屋に勤めている秋紀は宴会シーズン真っ只中で忙しく。
会えるのは仕事上がりにかおるさんの店に寄ってくれる日くらいだ。
つまり、スーパーのバイトが夕方からとかで、店の手伝いが無い日は会えないのである。
少しでも会える日を増やしたい私は、シフトを変更してまで、手伝いに入っていた。
まぁ、年末はかおるさんの所も年内最後の挨拶とかって常連が多く来店するから忙しいし。
シフトの変更だって、年末年始の連休で人手が足りない日に変えたんだから、逆に喜ばれたし。
私だけの為にやっている訳ではない、とか、言い訳をしておく。
そんな私の事情は置いておいて、迎えた店の仕事納めの日。
会社員の木兎さんに赤葦さん、月島くん、りんさんも今日が仕事納めらしく、忘年会名目で予約が入っていた。
ちなみに、ホテル業界もハイシーズンだけど、黒尾さんも来るらしく。
秋紀は仕事上がりに合流だそうだ。
私とかおるさんも、客が引けたら店を閉めて混ざる予定になっている。
赤葦さん達の結婚式以来の、皆が集まる状況になった。