第12章 始まり
二「なんとなくね?」
ふふっと笑うと、翔ちゃんも顔をあげ恥ずかしそうに笑った。
櫻「さっきの話もわざと?」
二「リーダーが潤くんのこと好きって?
そんなことあるわけないじゃん!」
櫻「もぉ、…ニノには敵わないなぁ…」
大「…なにしてんの⁉」
怒気を孕んだ低い声が響く。
振り返ると不機嫌丸出しのリーダーがいた。
やべっ、翔ちゃんと抱き合ったままだ。
まぁいいかこのまま煽ってみよう。
翔ちゃんの背中に回していた腕に力を入れる。
二「見ての通り抱き合ってるんだけど?」
大「だからなんで、ニノと翔くんが抱き合ってんの⁉」
二「翔ちゃんが泣いてたから慰めてたんだよ」
リーダーが目を見開いて驚いた。
大「なんで、ニノなの⁉」
リーダーが俺たちに詰め寄ってきた。
櫻「…智くん?」
大「翔くんニノのこと好きなの?」
櫻「ちがっ!」
大「…俺じゃダメ?俺じゃ翔くんの支えにならない?」
櫻「えっ?なに?」
俺は翔ちゃんを腕の中から解放した。
大「翔くんが泣きたいときに側にいるのは俺じゃダメ?」
櫻「…え?それって……」