第4章 【伊達政宗・準備編】
幸「ひゃぁ~疲れたー。」
幸村が縁側に腰かけたかとおもうと、そのまま大の字に寝ころんだ。
政「お疲れ幸村。助かったぜ。なかなかの雄姿流石だな。」
ニヤリと笑みを浮かべる政宗。荷車は庭に運び入れられ、もう既に庭ではなにやら、竈(かまど)の準備も進んでいた。
「竈(かまど)で何をするの?」
何が何だかわからない麗亞
女中「さあさあ、お疲れでしょうからひとまずお茶でもいかがでしょうか。」
女中さんが持ってきてくれたお茶とお菓子で皆でとりあえず休憩することにした。幸村も起き上がる。
「ハイ、幸村、お疲れ様。重かったでしょ?大丈夫?」
そうして幸村の顔を覗き込む麗亞。
思わず間近でその顔を見てしまった幸村は不意打ちの近さにドキリとする。
幸「ばっ・・馬鹿言ってんじゃねーよ、これくらいへっちゃらさ。こんなことで根を上げてたら、戦なんかできねーよ!」
ふいっと顔を別の方に向けて何事もなかったかのように、お茶をすする。その様子を見た政宗はニヤリとほくそ笑む。
政「へぇ・・・良い反応するなお前。」
ニヤニヤとなんかわかったような顔をする政宗に幸村は焦る。
幸「ちっ、ちげーよ!政宗さん、勘違いすんなよな。」
政「ま、そういう事にしといてやるよ。」
「何?何?何の話?」
幸「お前はカンケーねー話だよ。」
佐「あ、麗亞さんこのお菓子美味しいよ食べて見て。」
ふいに佐助はそういうと、麗亞の方に菓子器の中にある茶菓子をふいに麗亞の口にもって来る。すると急な攻撃だったので反射的に思わず口を開けてしまった。
その瞬間を逃さず菓子を佐助は麗亞の口の中に放り込んだ。
政・幸「あ・・・」
二人が思わず小声で声を漏らしたのは同時だった。
「あっ、ホント、美味しいよ佐助君コレ。」
思わずその顔に笑顔がほころぶ。その様子に鉄面皮ながらもなんとなくなごんでいるんだろうなと思われる佐助が、すかさず麗亞にお茶を渡す。
「ありがと佐助君。」
その二人の様子を見た政宗と幸村。
政「おいおい、佐助ぇ~涼しい顔してぬけがけるとか流石忍びだよな。」
幸「お前、何気にさらっとやるとこがなんかムカつくわ。」