第1章 クリスマスはアナタと・・・プロローグ
此処は安土城、大広間。いつものごとく
古今東西の武将たちの勢ぞろい。
1人を除いて不満顔の面々の重苦しい空気漂う中
その唯一の1人が口火を切る
信「また今宵も敵味方関係なく揃いも揃ったな」
にやりとほくそ笑み、脇息にもたれかかり呟いた
謙「なぜ敵地に、戦でもないのに来なければいけないのか?退屈過ぎて仕方がない。早く誰か刀を抜け・・・」
その冷たい視線で他の武将たちの顔を見やる。
するとそこに・・・
佐「皆さん、メリークリスマス~!!」
良い勢いで赤い衣装と珍妙な帽子を被った佐助登場。
しかし、言葉とは裏腹のポーカーフェイス
政「おいおい、その派手な恰好はなんだ?佐助、傾奇者にでもなりさがったか?」
佐「これはサンタクロースの定番の衣装です。12月の24日の夜にサンタクロースという異国の老人が、世界中の子供たちに贈り物を届けに魔法のそりに乗って飛び回り配るというお祭りの事です。」
光「何だと?そりで一晩でどうやって世界中の子供に贈り物を配るのだ?そのような豪将伝説は聞いたことが無いが?」
佐「まぁ、それはただの伝説で本当は、そうやって親が子供を寝かしつけ寝ている間に良い子には贈り物を枕元に置いておくという慣習みたいなものです。」
三「そうなんですね!なんて素敵な慣習なのでしょうか。
そうやって子供をまっすぐないい子に育てようという親心なのですね」
目をキラキラさせて感心する三成の横で嫌そうな顔をする家康
家「要は、言う事聞かないクソガキを年に一度黙らせようという親の謀略なんでしょ?」
佐「相変わらず家康さんは、塩対応かつ辛辣な表現で的確に物事を理解していますね。痺れます」
本当にだるそうにふぅ、っと家康はため息をつく
家「で、その『さんたくろうす』とやらが、今日集められた俺達とどういう関係があるのさ?俺そんなに暇じゃないんだけど?」
佐「今回は皆さんに、サンタクロースをやってもらいます。勿論、皆さんの衣装もちゃんとご用意しております。」
そういうと廊下に置いてあった大きな箱を運び入れる。