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Volleyball Boys 2《ハイキュー!!》

第9章 ☆アルコールぱにっく:山口




山口忠version


楽しい楽しい夏休み合宿。むしむしと熱い真夏の東京の温度に苦しみながらも、なんとか乗り越えた烏野排球部員達。最後の試合を終えた彼等を待つのは、お肉である。

早速始まった肉獲り合戦に苦笑いしつつも、山口忠と月島蛍、そして山口の彼女の天草星菜は談笑しながらお肉や野菜を頬張っていた。


「あ、お茶もらってくるね」

『いってらっしゃーい』


ぴょん、と跳ねた髪の毛を揺らしながら、山口はお茶の補充に向かう。ちょうど机の上に置いてあった琥珀色のそれを手に、いそいそと戻る山口。山口がちょうど行った頃、その机の周りにぞろぞろと集まる大人組。


「おい烏養、1つ足りねえぞ?」

「んなわけあるか。ってホントだ」


先程人数分注いだ筈のビール。その内の1つが忽然と消えていたのだ。ボケてんじゃないのか、まさかんなわけあるか。そう笑いながらも、誰一人として気にしなかった。

さてさて、山口は、元居た場所に戻り、月島から紙皿を受け取る。おにぎりと一緒にお肉を口に入れ、それからコップの中身を飲む。


「あれ、このお茶、なんか苦いかも…」

『ふふふ、ハズレ?』

「ロシアンルーレットじゃあるまいし」

「だよね。変なの…」


首を傾げながらも、ごくごくと喉を鳴らして飲む山口。ちょっと貸しなよ、と月島がコップを手に取り、ごくりと一口。その瞬間、月島の顔色がサッと変わった。


「山口これ、ビールじゃないの」

『え!?そんなはず……あ、先生たちが最後くらいってお酒買ってたから、もしかしたらそれなのかもしれない!』

「絶対そうデショ。山口、しっか、り…?」


状況を分析する月島と天草。後ろの山口を振り返り、2人して息を呑んだ。そこにいるのは確かに山口忠だった。

ただ1つ、目の光が妖しいことを除いて…


 
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