Volleyball Boys 2《ハイキュー!!》
第5章 ★ヤキモチの裏返し:二口
『よかったぁ。二口、私のことキライになっちゃったのかと…ごめんね、気付けなくて』
「いや。むしろ逆、好きすぎてヤバイから」
『私もだよ。二口はモテるから心配。二口が他の子選ばないかドキドキしてるもん』
「うちんとこさ、ただでさえ男子校みたいだから女子は貴重だろ?しかも星菜はかわいいから、ほんとは俺も余裕ないんだよ」
『そっかぁ…私だけじゃなかったんだね』
「俺だけじゃなかったんだな」
お互いの胸の内を言ってみれば、なんてことないものばかりで。胸にずっとあったシコリが取れたからか、クスクスと笑った。
人を好きになると、そして恋人になると、いつしか好きなことが当たり前だと思ってしまう。だから不意に、相手の愛を感じられなくなった時、不安になってしまうのだろう。
それがまさに、俺たちだったのだ。
『二口、難しい顔してる』
「いや、愛について考えてたんだよ」
『何それ、ヘンなの』
「ヘンで結構」
ふふふと笑う星菜の頬にそっと手を添え、キスをした。いつもならそれで止めにするが、今日はもう少し先に、と思った。
ずっと唇を塞いでいると、苦しいのか星菜がトントンと胸を叩く。それを無視していると、星菜が小さく喘いで口を開けた。
すかさず舌を滑り込ませ、口内を犯す。舌を絡め、歯列をなぞり、夢中でキスをする。
『んっ、ふ、んぅっ、ん―――っ!?』
きゅっと閉じた星菜の目から、ころりと珠のような涙が零れる。やべ、ちょっと調子にノッたかも。そう思って唇を離すと、星菜はハァハァと荒い息をした。
唇の端を唾液が伝っていて、しかもキスで紅潮して溶けた顔がエロいことこの上ない。
『っふ、ふた、くち……の、ばか…』
「いや、ごめん。つい、な……」
俺の下でスッ、と星菜が膝を立てる。何をするのかと思ったら、そのまま膝で俺の股間をぐりぐりと押してきやがった。
「おまっ、止めろバカか!?」
『二口、勃ってる///』
「そう。星菜がエロいから、しばらくご無沙汰だったから、堅治クン勃っちゃったの。だから責任、とってくれるよな?」
そう訊けば、真っ赤になりながらも星菜はコクコクと何度も頷いた。