Volleyball Boys 2《ハイキュー!!》
第1章 鈍感少女の青春記録Ⅰ《青葉城西》
「じゃあテストに入るか」
『っ、はい…』
どうしよう、ムダに緊張してきた。テストって具体的に何するんだろう。運動能力皆無なのに、サーブしろとか言われたら私、死亡確定だよ…?
「ポジション、全部言えるか?」
『ぽ、じしょん?』
「おう」
『あ、えぇと…ウィングスパイカー、ミドルブロッカー、セッター、リベロ、です』
「お、いいな。じゃあラインの種類」
『センター、アタック、サイドとエンド』
「よし。最後だ、ブロックの種類」
『キルブロックと、ソフトブロックです。あとはコミットブロックとリードブロック』
私がそこまで言うと、岩泉さんは少し考える素振りをした。そして、ニカリと笑う。
「合格、だな」
『え、ほ、本当ですか!?』
「ああ。基礎知識はかなりあるみてぇだし…もしかして中学でバレーやってたか?」
『男子バレー部のマネージャーをやっていました。私は運動が苦手なので、少しでも支えられるようになりたくて…』
何かを全力で頑張っている人の背中は、他の何よりもカッコいい。それを知ったのは、いつだったろうか。
「じゃあ正式によろしくな。おーい、お前ら、ちょい集まれー!」
岩泉さんが声を掛けると、ぞろぞろと部員が集まってきた。さすが強豪、人数がかなり多いです。
「今日からマネージャーやってもらうことになった、1年の天草だ」
『は、初めましてっ。天草星菜です。一生懸命頑張ります、よろしくお願いします!』
「「「お願いしァ――っす!」」」
おぅ、さすが運動部。挨拶が違います。