Volleyball Boys 2《ハイキュー!!》
第4章 ★"恋"ってなんですか?:日向
「っ!?!?///」
ボンッと音をたてて真っ赤になった日向。初々しい姿に思わず笑みがこぼれる。
『日向かーわい!』
「かっ、からかわないでくださいっ///」
『そんな顔で言われても説得力ないなぁ』
どうしよう。日向がかわいすぎる。お互いの気持ちが分かったからかな、楽しくてついついからかっちゃう。だって日向、反応がかわいすぎるんだもの、仕方ないもん。
「星菜さんっ、おれ怒りますよっ///」
『照れちゃってぇ、かわいーなーもう』
クスクス笑っていると、日向の頭が下がった。手を横で握りしめ、何かを耐えてるみたい。
『日向?』
「星菜さんが悪いです……」
『へ?』
「おれの気持ち知っててやってますよね」
『だって、日向、かわいいんだもん……』
キッと見てくる日向の目は、いつもと違ってちょっと怖くて、それでいて新鮮だった。
「おれは!かわいいよりカッコいいって思われたいです。だっておれ、おれ、星菜さんのことが好きだからっ!」
『…よくそんな恥ずかしいこと言えるね』
「っ星菜さんがからかうからです!」
あーもう!とヤケになったように叫ぶと、日向はあたしをぎゅっと抱きしめた。
『ひーなたくん?』
「好きなんです……好きって気付いたらおれ、自分でも、止められないんです…っ///」
『やだ日向。それ、狙ってるの?』
「へ?」
『日向の2つ名さ、"年上キラー"でいい?』
「なっ、なに考えてるんですか!」
必死なって食らい付く日向がかわいくて、ふふふと笑う。不満そうな日向の唸りが、耳の近くで聞こえた。
『まぁ、立ち話もなんだから。上がって?』
「え?」
『うちちょうど両親いないから。明日は土曜で部活は午後からでしょ?泊まってきなよ』
「っえ、いやあの……」
『?』
「あの、付き合う初日におっ、おとっ、お泊まりはどうかと思います……///」
語尾に行くにつれ、しおしおと小さくなる声と日向の本体。あぁもう、ほんと。
『好き』
「っへ!?」
『なんでもないなんでもない。ほーら!』
「あぁ、ちょっ、星菜さん!?」
抵抗する日向の背中をぐいぐい押して、玄関を開ける。ふと見た空には三日月、弧を描いたそれは、笑っているようだった。