Volleyball Boys 2《ハイキュー!!》
第4章 ★"恋"ってなんですか?:日向
ミーティングが終わり、なんとなくそのまま雑談を始める。やっぱり話題は恋愛のこと。
『大地もスガも、せっかくの高校なのに部活しかしてないけど、いいの?』
「いやー、俺は部活がすべてだし」
「それな。それよか、天草は?」
『あたし?あたしは、まぁ、今は特に…でもちゃんと青春してもん。彼氏いたし』
「「「ええぇっ!?」」」
ぐるっ、と全員が星菜さんを見る。本人はけろりとしているが、驚きの発言だ。
『あれ、言ったことなかった?』
「せっせせせんぱい彼氏いたんですか!?」
「日向ボゲ、星菜さんに失礼だろ!」
『いや、影山、そんな怒んないであげて?』
星菜さんのお陰で助かった。隣…っうっわ、影山の目、めっちゃ恐ぇ…!
「誰と付き合ってたんだ?」
『あれぇ、スガには言ったと思うけど…付き合ってたの他校の人だよ?』
「「「他校?」」」
『茂庭君。知ってるでしょ?伊達工の』
「「「ええぇっ!?」」」
本日二度目の大合唱。茂庭って、あの、インハイで当たった伊達工のキャプテンのっ!?
「マジでか!?」
『うん。中学一緒でさぁ。茂庭君、最後までいい人だったよ。あたしのことずっと気にかけててくれたもん。元気かなぁ…』
し、知らなかった…まさかあの優しそうでスガさんみたいな雰囲気の人と、星菜さんが付き合ってたなんて。なんかショック…
あれ、なんでショック?
なんでおれ胸が痛いんだろ。
『ま、この話は終わり。1年はないの?ほら月島とか影山なんかモテるでしょ?2人とも見た目はカッコいいもんねぇ』
「「見た目はってなんですか」」
『文字通り?月島は毒舌だし影山は鈍感だし。付き合ったら彼女は苦労するねぇ』
く、苦労するねぇっていうか星菜さん、月島と影山、何気にショック受けてますけど。あ、影山の目が死んだ魚だ。
「じゃあ今好きなやつは?」
『うーん、いないかな。でもまあ、告白されたらそれは少しは考えるかもね』
「「星菜さん、好きですッ!!」」
『じゃ、かいさーん。潔子、帰ろー』
「「ガン無視ごちそうさまですッ!!」」
なんだ、好きな人いないんだ、よかった。
あれ、なんでおれホッとしてるんだろ?
ダメだ今日のおれ、なんか、ヘンだ。