第2章 なんで私...?
「バイバーイ!」
「また明日ね、奈々ちゃん!」
『さようなら!』
先輩帰っちゃうのか…
あ、そういえば…部室行くんだっけ
部室……って、え?隣から声聞こえる…
この隣男バレの部室だよね…
「オレ最強ーーーッ!ヘイヘイヘーイ!!」
あ、これ木兎先輩だな…確信した。
壁薄いのかな…それとも木兎先輩の声が大きいだけ?
「なあなあ!佐藤奈々ちゃん?可愛くね!?」
「それ!可愛いマネとか最高じゃんか!」
「赤葦よく連れてこれたな!」
ん?これ木兎先輩の声じゃない
てか、私が可愛い?目が腐ってるんじゃないですか←
「いえ、廊下でぶつかったので連れてきただけです。」
あ、この淡々とした声は…
「そうなの!?あんな可愛い子とぶつかるとか
赤葦うらやま!!」
いや、いやいやいや…申し訳ないだけだ
「そうです?まあ奈々は可愛いですよね」
なんでだろう、
赤葦先輩にそう言われると急に恥ずかしくなってきた…。
しかも呼び捨て…
ていうか、盗み聞きじゃんこれ…
もういいや、帰る気配ないし部室突入しちゃえ。