第5章 休
別れ際、けんちゃんに足の傷を見せろとしつこく言われたけれど、
拒否した。
だって、こんなの見せたら……
私は今自室にで、
消毒液を片手に、
自分と戦っていた。
思っていたより傷は深く、
凄く滲みそうな感じで…なかなか消毒液をかけられない。
みわ
「せーの…………やっぱ!駄目!出来ない出来ないよぉ〜」
傷口から流れる血を拭きながら情けないシーンの繰り返し…
「これ貸してもらうよ。」
みわ
「!?」
いつの間にか背後に山崎さんがいて、
私の手から消毒液を奪いとった。
みわ
「や、山崎さん!!?」
山崎
「ほら、足の傷見せて。」
みわ
「い、嫌です!!」
私は傷を負った部分を手で隠す。
山崎
「駄目です!!
ほら、出してごらん。」
山崎さんは嫌がる子供みたいな私に優しく論する。
みわ
「……はい…お願いします…」
傷を隠した手をどかす。
山崎
「傷口は洗浄した?」
私は頷く
山崎
「少し滲みるよ。」
みわ
「(((((´⊙ω⊙`))))」
(すっごく滲みた…少しじゃないよー!!嘘つき!!)
山崎さんの手当ては手慣れていて、
直ぐに終わる。
みわ
「ありがとうございます…….」
山崎
「ふぅ…治るまで少しかかるね…
その間、ちゃんと清潔に保ちながら消毒しなくちゃ駄目だよ?」
みわ
「分かってます…きちんとします……
それより、山崎さん!
この前といい、今といい……
女中棟は隊士さんは出入り禁止ですよ?
…わたし、すっごく怒って…………」
山崎
「ごめん!!!」
突然、土下座をした山崎さん。
みわ
「や、山崎さん?」
山崎
「佐藤さんに…こんな酷い怪我をさせたうえに…置き去りにして……本当にごめん!!!」
みわ
「……山崎さん…」
山崎
「………」