第2章 契
羽織っていたカーディガン1枚無くなると、
薄い長襦袢だけになってしまうことを忘れていた。
みわ
「(´⊙ω⊙`)」
みわ
「あの!えと……す、すみません!!!お見苦しいものを…」
全身全霊でしゃがみ込むわたし。
山崎
「あはは、目の保養になったから気にしなくていいよ。」
いたずらぽく笑う山崎さん。
山崎
「……ほら、これ羽織って」
山崎さんはおもむろに自分の着ていた忍びの服の上着を
私にかけてくれた。
みわ
「あ、ありがとうございます……。」
山崎さんの温もりが身体に伝わってくる。
山崎
「さ、行きな。」
みわ
「え?」
山崎
「局長に呼ばれてるんだろ?
俺の事は気にしなくて良いから行きな」
みわ
「……」
山崎
「局長命令は絶対だよ?ほら、行きな。」
みわ
「……はい。」
山崎さんが心配で最後まで介抱してあげたいけれど、
山崎さんの気持ちを大切にしたくて、
反論せずに素直に近藤さんの元に行く事にした。
山崎
「……」
立ち上がり身なりを整える
みわ
「山崎さん、それでは……」
軽く頭を下げて山崎さんの側を離れた。
怪我は大丈夫か?
1人にして良かったのか…
いろいろな気持ちがあって後ろ髪ひかれる想いだけれど……