第6章 強くて弱い心
安田side
テレビ局での仕事が終わり
俺と亮とすばるくんの三人で
まいの運転する迎えの車が来るのを待ってた…
でも…
迎えの車が到着して運転席から出てきたのは
まいではなく…
見たこともない男の子で
訳がわからず顔を見つめる俺らに
雑用係「今日からまいさんの代わりに
みなさんに着く雑用係です。
よろしくお願いします(笑)」
なんて笑顔で挨拶をする……
安「なんで…………?
まいちゃんは…?
何で…………まいちゃんはおらんの…?」
雑用係「えっと…俺が聞いた限りでは…
今日から当分仕事を休むそうで…
で…その間俺が……」
亮「仕事を休むって…
俺らに一言もなく何でやねん!?」
雑用係「俺に怒らんといてくださいよ(笑)
俺はマネージャーから言われて
ここに来ただけなんですから…
聞いた話では何か本人は辞めたいって
言うたらしいですけど
マネージャーが説得して
休みって形にしたみたいですけどね?」
すばる「なぁ…安………?
これでほんまにええんか………?
こんな風にまい追い詰めてどうすんねん?
ええ加減ちゃんと説明しろって…」
「……………………」
亮「…何で何も言うてくれへんの…?
俺らそんなに頼りないか…?
ずっと一緒にやってきた仲間やんか…?
違うんか………?」
「……ごめん…すばるくん…
ごめんな…亮…………?
でも……言われへん……
今二人に話したら…
俺…自分でした約束も守られへんくなる……
俺だって……辛いねん……
俺だって…どうしていいか…分からへん…」
俺は…………
自分の頬を次々に流れてくる涙も拭かず
二人の前で泣き崩れた……
大切な人を
傷付けたくないのに
傷付けることばかりしてしまう…
そんな自分が情けなくて歯がゆくて…
涙が溢れて止まらへん…
そんなどうしようもない俺の姿を
二人はただ静かに見つめてた……