第6章 強くて弱い心
そして今………
家の前に着きスマホを鳴らすと
マンションから嬉しそうに
あおいが飛び出してくる…
あおい「来てくれてありがとう(笑)
ねぇ…うちに入る……?」
嬉しそうに俺の腕に絡み付くあおいに
罪悪感と一緒になんとも言えない
腹立たしさを感じて…
「いや…家はええよ……
どっかあおいが行きたいとこに行こ…」
そうイライラを必死に抑えて言うと…
あおい「…そっか…
やっぱり部屋で私と二人きりには
なりたくないよね………?」
なんて…
あからさまに悲しそうな顔をするあおいに
「あおい…
ちゃんと俺無理やって言うたよね…?
心は求めんといてって……!?」
自分の中のどうしようもない感情が
一気に爆発してしまう……
あおい「ご…めんなさい…
そんなつもりじゃなくて…
ほんとに…ごめんなさい………」
そんな俺の言葉に
目に涙を溜めて必死に謝り
「いや…
こっちこそ感情的になってごめんな…?」
あおい「ううん…謝らないで…?
それでもいいって言ったのは私だから…
私は章ちゃんさえ側にいてくれれば
それでいいから………」
そう言って
俺の手をぎゅっと握りしめるあおいに
俺はまた…
罪悪感に押し潰されそうになる………
俺たちはいつになったら
こんな悲しくて痛々しいループから
抜け出せるんやろうか…………?