第6章 強くて弱い心
~24時間前~
まいやみんなと飲んでいる最中
部屋のどこかで突然俺のスマホの
着信音が鳴って…
空き缶が転がりまくる汚れた部屋から
やっとの思いでスマホを探しだし
着信画面に目を落とすと
そこには"あおい"の文字が光ってた…
"あおい"は…
俺がまいに受け入れてもらえない
腹立たしさとか悔しさとか
そんな苛立ちの捌け口に
たった一度デートをした相手で…
あのたった一度のデート以来
"あおい"からは時々メールや電話が
来るようになった。
でも俺は目の前の幸せに溺れて
そんな状態から目をそらして
背を向け続けてきた…
でもそんなんあかんよな…?
あおいのためにも
まいのためにも
もうはっきりさせなあかんよな…?
このときそう心を決めて
俺は通話ボタンに手を伸ばしたんや………