第6章 強くて弱い心
亮「頼ってくれてありがとう(笑)
それでええねん…。
辛いときは
一人で頑張らんでええからな…?」
そう言って錦戸さんは
机に置かれたスマホを手に取ると
私の手のひらに乗せる…
そんな錦戸さんのあったかい言葉と手に
私は一度小さく頷いて
手のひらに乗せられたスマホを握りしめ
章大からのメールを開く…………
『まい…
何も言えなくてでごめん……
たくさん傷付けてごめん……
でも…俺を信じて待っといて………?』
メールを見た瞬間
涙が溢れた…
「違った…………
さよならの言葉じゃなかった……」
"俺を信じて"
そう言ってくれるなら
何を見ても
何を聞いても
私は……
章大の言葉だけを信じることが出来るよ…?
スマホを握りしめたまま
「良かった………」
そう言って泣き続ける私を
なぜか錦戸さんは
ふわりその胸の中に
引き寄せた…………