第4章 好きだからこそ…
安田side
村上くんから突然の電話を受け
俺は事務所を飛び出しタクシーに飛び乗って
村上くんの家に向かった……
まいは俺がもらう?
冗談にしてもありえへんわ…
俺だってまいちゃんのことが
欲しくて欲しくてたまらんのに……
そんなイライラする気持ちを必死に抑え
タクシーを降りて
急いで駐車場に向かうと
そこには送迎用の車に乗った
まいちゃんがいて
俺を見つけて遠慮がちに手招きをする…
仕方なく……
ため息を吐き出しながら車に近付き
扉を開けてまいちゃんの隣に座る……
「村上くんは……………?」
まい「えっと…あの…部屋に…戻りました…」
そんなまいちゃんの一言に
「どういうことなん…?
人のこと呼び出しといて…………」
車を降りようとドアに手を伸ばした瞬間
まい「少しだけ……
少しだけ私の話…聞いてくれませんか…?」
そう言ってまいちゃんは
俺の腕を掴んだ…………