第2章 伝わらない想い
安田side
村上くんと横山くんに捕まっている横で
ふと離れた席に座るまいちゃんを見ると
泣いていて…
まいちゃんはそこから逃げるように
席をたった…
「すばるくん…
まいちゃん何で泣いてんたん……?」
すばる「ん…?
だいぶ酒も飲んでたし…
ようはわからんけど…
ここんとこずっと辛そうな顔してるし
悩みごとがあるんかもな…?」
「俺…ちょっと様子見てくる……」
そう言い残して
まいちゃんを追いかけて外に出て
キョロキョロと辺りを見回すと
店から少し離れた人目につかない路地で
一人うずくまるまいちゃんを見つけた…
「どうしたん………?」
そう声をかけ肩に触れると
小さく丸まったまいちゃんの体は震えていて
真っ赤になった目が俺を見つめる……
「まい……ちゃん………?」
出会ってから今まで
一度も見たことがなかったまいちゃんの涙に
胸が引き裂かれたみたいに
ずきずきと痛む………
まい「安田さん……
私はどうすればいいんですか…?
私…今…すごく苦しいんです…
安田さんは……
いったいどうしたいんですか………」