第14章 新しい仕事
「それでこれが今回の宴会での立ち位置だ。」
ヘウォンが机の上に広げた見取り図を見れば、王族や
来賓がどこに座り、白虎の面々がどこに立っているかを示していた。
白虎は部屋の4隅に配置されている。
「あの…。私の位置が示されていないのですが…。」
4隅を見ても、先輩隊員の名前が示されているだけ。
「それは言っただろう?お前は囮だと。」
「っまさか…。」
「そのまさかだ。お前は家臣側の席で、宰相に次いで王族の席に最も近い位置に座ってもらう。」
確かにその位置を見れば自分の名がかかれてあった。将軍のヘウォンや、大臣よりも王族に近い位置なので、度肝を抜かれる。
女官で最高位を持っている女性でも大臣と隣あっているのに、ハヨンはなんという位置付けだろうと目眩がしそうだった。
「何か有れば直ちに対処できる場所だ。位のことは気にしなくていい。自分の力を最大限発揮することだけ考えろ。」
まるで武道の大会に出る弟子に応援しているかのような言葉かけだが、全然状況が重なっていない。ハヨンにはヘウォンの言葉は頭痛に悩まされる位逆効果だ。
「が、頑張ります。」
重大任務を任されて嬉しいのだが、あまりにも責任が重いし、立場も微妙だ。ハヨンは珍しく弱腰になってしまった。