第25章 一難去ってまた一難
サイド
朝の町はいつもより人が少なくてとても静かだった。
静かと言ってもおばあちゃんやおじいちゃんが犬の散歩したりジョギングをしてる姿が見える。
たまに犬が吠えれば静かじゃなくなる
「朝ってこんな感じなんだ」
そんなことを口にしながら歩いてるとマントをかぶった女の人が私を止めた
女「ちょいとそこの女の人…」
「ん?私ですか?」
女「えぇ、あなた…戻りたいって思ったことあるかしら?」
「過去に?」
女「えぇ、小さい頃に戻りたい。って思ったこと」
「あ、ある」
私は前に一度お父さんとお母さんとお兄ちゃんと暮らしてたときに戻りたいって思ったことがある。
この記憶のまま戻れたなら私は両親を救えると思ったから…
女「じゃあ、私が戻してあげる…あなたの一番大事なものと引き換えに」
「いい…私もう今のままでもいいって思ってるから」
女「じゃあ、タダで戻してあげる」
「だからいいってば」
女「まぁまぁ、私のワガママに付き合ってよ…あなたの時を戻すだけだけど」
「え?最後なんて?」
女「気にしないでちょうだい?」
女は水晶の前に手をかざすと少し笑みを浮かべて何かを唱えた
すると私の周りが光り出して…そこから私は目を閉じた