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進撃の巨人~自由という名の翼~

第2章 出逢いと決意


「じゃあ、お父さん、お母さん遊びに行ってきます!」
「気を付けてな。」
「夕飯までには戻るのよ。」
「はーい!」


私は家を出て、いつもの場所に向かった。

「ミユ遅い!」
「何やってたんだよ。」
「ごめんごめん、家出るの遅くなっちゃって。それで今日は何して遊ぶ?」
「そんなの決まってるだろ。」
「いつものアレかぁ…。ねぇ、たまには違う遊びにしない?」
「お前は遅れて来たから、そんな権限はない!」
「やっぱり…。」

私達の遊んでいるアレとは、“調査兵団ごっこ”のことだ。

調査兵団…
彼らは人類の希望であり、唯一壁外への調査を行っている英雄達だ。

「じゃあいつもの通りジャンケンで役割決めるぞ。」
「ねぇ、たまには私も調査兵団の役やりたいんだけど…。毎回負けてばっかりだし…。」
「それはジャンケンで負けるミユが悪いよ。」
「でもジャンケンなんて運でしょ?たまにはいいじゃん!?」
「駄目だ!ジャンケンで俺達3人に勝ったらな。」
「…はぁい…。」

調査兵団は、巨人に臆することなく立ち向かう姿や、壁外に出れることから憧れる者も少なくなかった。

一方で、調査兵団の行う壁外調査は、毎回約三分の一の人類が犠牲になっていた…。
それを一部の民は“税の無駄使い”“巨人の餌”と言っている者がいることを私も知っていた。



調査兵団に憧れるのはタブーだった…

死にに行くようなものだから…。



だから私達は秘密にしていた。
調査兵団への憧れを…。










(またミユが巨人の役かよ。)
(本当にジャンケン弱いよな…。)
(……。)
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