第6章 Cigarette.
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うー、明日はたまたま休みだからいいけど、早く帰ってきてよ…
ピーンポーン、と呼び出し音が鳴る。
夜は怖いから一応覗き穴で確認する。
グレーに黒のアッシュのツンツンヘア。大きくて鋭い目。あ、彼だ。私はすぐ玄関を開けた。
「もー!!遅い!!!」
「ははははは!ワリィワリィ!!!思ったより盛り上がっちゃって!」
っていって私を抱き寄せた。
あれ?タバコの匂い。
「光太郎、タバコ吸ってきた?」
「んー…どうしても会社の人と飲むときは吸っちゃう…」
なるほどね…見栄も張りたいんだろうけど、何より気まずいのだろう…よしよし、と光太郎の頭を撫でる。
元々甘えただけど、酔うとさらにみたいで、猫みたいに甘えてくる。
「かわいい、猫みたい」
「まおの方がかわいー、イく時の顔とか特に」
「え…」
「見せてよ、今」
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