• テキストサイズ

My Horned Owl Boy.

第17章 末っ子気質




30分、駅前で黒尾を待つ。
仕事終わりの黒尾はスーツでお固く登場してきた。うーん、普段のイメージから想像出来ん。


「おーう、木兎。まおちゃんとどうしたのよ」

「…覚えてない」

「ホント馬鹿かよ…あんなにいい子、いないんだから大切にしなさいよ」

「…分かってんだけどさ…」


あまり詳しくは聞いてこず、そのまま少し話しながら飲み屋街に入る。

ネオン。既に飲んだくれたおっさん。甘ったるい声でベタベタしてくるガールズバーの姉ちゃん。ちょっとイキってる若い兄ちゃん。


「今日は混んでんな、あー、華金か」


「あー♡ねえ、お兄さんたち、アタシのお店来ない?」


いつもならそんなでもない、ガールズバーの姉ちゃんがうざったい。
気が立ってるからか、余計そう思う。
さすがに異変を察知した黒尾が、やんわり断る。


「あー、ごめんね、そーゆー気分じゃないから」

「えー…お兄さんたちカッコイイから一緒に飲みたいなあ♡なんて思ったのにー」

「うぜえって」


自分でもびっくりするくらい冷えた声。
その声を聞いてついてくる女なんているはずもなく、そのまま俺らを置いて他の男のところにいった。

/ 231ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp